スキャニング・システムがうまれるまで
POSシステムと関連して発達したのが、商品情報取得のための各種の手法です。従来のパンチ・タグ・システムや手入力の手間を改善するものとして白・黒のバー・コードや磁気タグなどさまざまなタグ・システムが各社から発表されました。
1970年になると、NCRはデータの正確性を確立する手段として、緑・白・黒の3色を使ったカラー・バー・コードシステムを開発し、ペン状のリーダーでタグをスキャンし詳細な商品情報を自動的に入力することを可能にしました。NCRはこのカラー・バー・タグを作成するために747というタグ・プリンターも併せて開発しました。
NCRのカラー・バー・コード・システムは完全な商品管理システムを確立する手段として急速に小売業に普及しました。その優れた耐汚染、耐磁性から米国の軍隊の武器管理システムにも採用され、その信頼性に高い評価を得ました。
このカラー・バー・コード・システムは、日本においても伊勢丹、大丸など大手百貨店を中心に、単品管理システムとして普及しました。この時点ではそれぞれの百貨店で独自にタグを作成して店内で取り付けるという、クローズなシステムでした。