どうなってるの? バーコードとスキャナー
スキャナーの形態にはいくつかの種類がありますが、NCRではこの 「スロット・タイプ(固定タイプ)」 のスキャナーに特にフォーカスしてきました。その理由は一体何でしょうか?
スロット・タイプのスキャナーは、チェックアウトの処理時間つまり、会計のための時間を短縮させるのにもっとも有効なものです。つまり、お店側には生産性向上が、お客様側には待ち時間の削減というメリットがもたらされるのです。
特にスーパーマーケットなど、セルフサービスのお店ではチェックアウトこそが店員とお客様の唯一の接点です。ここで店員がスキャナー操作に神経を費やしていてはお客様へのサービス向上は望めません。
店員がお客様にこそ神経を注ぎ、お客様に最大のサービスを提供できるようにすることがNCRの役目だと考えるからです。
このためにNCRは長所を伸ばして短所を補うさまざまな工夫を重ねてきました。
これらの工夫によりスーパーマーケットで扱われる商品の大半はスキャン・ゾーンの中に収まり、従来の弱点だったバーコードが上面に付いたトレー型商品も死角にはならなくなりました。
いまやオペレーターはバーコードの取付位置を確認することなく、スキャン・ゾーンに商品を流しさえすれば実用的な読取精度を実現することができるのです。 またバーコード付きクーポン券のようなスキャナーにかざして読ませるタイプのものも、容易に扱えるようになりました。
– ペースセッター技術
レーザー・ビームがヒットするということは、通常はバーコードの端から端までを一本以上のビームが貫くことを意味します。
ペン型スキャナーでオペレーターが端から端までなぞっているのをレーザー・ビームで自動的に行わせているのです。
オペレーターがなぞるのであればバーからスキャナーが外れることはありませんが、こうした技術をレーザー・ビームで実現するということは、よほどスキャン・パターンの網を密にしなければヒットさせるのは困難だということを意味します。
しかしそれでは実用的な機器にはなりません。 そこで開発したのが、ペースセッター技術です。
バーコードの一部でも触れたビームの情報を全て利用し、触れたバーコードの各部分を組み合わせてパズルを解くように元のバーコードを再現してしまおうという技術です。これはバーコードの規格に定義された特性を利用することで、その触れた部分がバーコードのどの部分だったのかを判定できるのです。 不幸にして端から端まで貫き通すビームが無かった場合でも、各々のバーがどれかのビームに触れてさえいれば読み取り得るのです。 これはNCRの独自の技術です。