カラー・バーコード入力によるPOSシステムの登場
最初の電子レジスター開発
~アナログからデジタル化の時代へ~
1970年(昭和45年)~1978年(昭和53年)
1970年(昭和45年)に発売された百貨店用POS「NCR 280 リテイル・ターミナル」は業界初の双方向インハウス・オンラインを採用した機種で、集められたデータにより全取引明細の検証・記録と、売上げ情報のレポートが可能になりました。日本初のペン状リーダーでのスキャニングによる商品タグの自動入力や緑・白・黒の3色を使ったカラー・バーコード・システムも開発され、従来の手作業によるチェックアウト業務を大幅に改善、百貨店での普及が急速に拡大しました。
1971年(昭和46年)に、世界初の電子式レジスター「NCR 230 ECR」が発表され軽いタッチによる容易な操作性と、30分類の合計機能を持った高性能レジスターとして爆発的に普及しました。
1973年10月に第4次中東戦争が勃発し、世界中に石油危機の衝撃が走りました。石油価格は高騰し、「狂乱物価」など日本経済への影響も深刻でした。ガソリンスタンドの休日営業の取りやめや、スーパーマーケットでのトイレットペーパーの買いだめなどの行列が各地で見られました。
オイルショックによる物不足、買いだめに走る人々
(1973年)/共同通信社・提供
TOPICS
一般的にPOS(Point Of Sales)システムと呼ばれる、販売時点情報管理システムは、自動読取方式のPOSターミナルから単品別に収集した販売情報、仕入れ、配送などで発生する各種情報をコンピューターに送り、各部門が有効利用できるようなマーチャンダイジングやマーケティングのための情報に加工し、伝達します。
1970年(昭和45年)
- 大阪万国博覧会が開催され、入場者6,421万人を記録
- 作家・三島由紀夫が自殺
- 東京・銀座、新宿に歩行者天国お目見え
- オカダヤ、フタギ、シロの合併でジャスコ創立
- 名古屋市郊外にフライドチキンのファースト・フード日本第一号店開店
1971年(昭和46年)
- 変動為替相場制へ
- カセット・テープなどのカセット文化
- コンピューター犯罪出現
230-201 ECR
ECRの第2弾、伝票認証
ワンタッチポイド
1972年(昭和47年)
- 田中角栄首相「日本列島改造論」を唱える
- 沖縄返還
- グアム島ジャングルより28年ぶり横井庄一さん帰還
- 日本人過激派ゲリラ“連合赤軍”活動激化
- テレビドラマ「木枯らし紋次郎」が高視聴率をマーク
- 第1回ジャパン・ショップ・ショウ開催
日本ナショナル金銭登録機(株)を日本エヌ・シー・アール(株)と改称
日本NCR主催による、第1回POSシステム米国視察団派遣
230-141 ECR
プリセット機能つき
部門キーを押すだけで金額を自動登録
1973年(昭和48年)
- オイルショック
- オイルショックによる物不足、買いだめで各地スーパーで行列
- ベトナム戦争集結
- 小松左京作「日本沈没」が200万部のベストセラー
- “消費は美徳”から“節約は美徳”へ
渋谷ビル竣工
235-101 ECR
30部門、7取引別、4扱者のECR
1974年(昭和49年)
- マルチ商法(新ネズミ講)が横行
- スプーン曲げなど超能力ブーム
- 小説「カモメのジョナサン」がベストセラーに
- 泉北髙島屋POS導入
- 第1回マス・マーチャンダイジング・フェア開催
- 日本チェーンストア協会が設立 77社2,375店が加盟
- POS識別標準化委員会発足
1975年(昭和50年)
- 沖縄国際海洋博が開催
- 米ソの宇宙船「アポロ」と「ソユーズ」がドッキング成功
- 山陽新幹線が博多まで開通
- サラ金(サラリーマン金融)乱立
- 不況長期化で自宅待機はやる
- 日本フランチャイズ協会設立
- 日本ショッピングセンター協会設立
- 町田小田急全店POS導入
- 伊勢丹、大丸、丸井今井POS導入
1976年(昭和51年)
- 幼児番組主題歌「およげ!たいやきくん」大ヒット
- 村上龍、作「限りなき透明に近いブルー」が芥川賞受賞
- 植村直巳、北極圏を犬ゾリで横断
1977年(昭和52年)
- 巨人軍・王選手、756号でホームラン王に
- 乱塾時代
- マンガ「サーキットの狼」からスーパーカー・ブーム
- 米製作TVドラマ「ルーツ」が日本でも高視聴率。「ルーツ」ブーム到来
- 「人間の証明」が小説、映画でヒット 主演は故松田優作
- 関東髙島屋、銀座三越全店POS導入
- JANコード制定
- WPC/EANコード制定